現場改善事例
樹脂成形工場
- 金具抜け事故が何度か発生し、ホースからの水が工場に溢れた
工場内の冷却水の配管にトヨドロップホースを使用しているが、過去に3度も金具抜け事故が発生し、足首が浸かるほど水が溢れ出たことがあった。バンドは(1)推奨締め付けトルクが分らない、(2)締め付け過ぎると内管切れでパンクする、(3)時間が経つとバンドが緩んで漏れや抜けが発生する、などの問題があった。
- ホースバンドだと、いくら増し締めをしてもホースが抜けて困る
射出成形機に温調機から金型までの冷却水の搬送の行き戻りにトヨロンホースを使用。ところがホースを締めているホースバンドをいくら増し締めしても、2〜3日ですぐに抜けてしまう。何回も締め直しをしなければならず、作業のロスが生じる。
- ホースがねじれるのでゴムホースに換えたが、重いため効率が悪い
製品に静電気で付いた粉塵をエアで飛ばすために塩ビ製ブレードホースを使用していたが、エアガンで作業しているとホースにねじれが出るので、ガス用のゴムホースに換えた。ところが、工場の女性作業員が扱うと、ゴムホースでは重いため、作業効率が悪くなった。
- ホースに結露が発生し危険。発泡材は狭い箇所の取り付けが面倒
樹脂成形工場で、チラーから成形機まで冷却水を流す配管にゴムホースを使用。ところが、ホースに結露が発生したため機械に悪影響を与えたり、水で床が濡れ、人が転ぶ危険があった。
そのため、発泡材を巻いたが、厚みがあるため狭い箇所の設置が面倒で、完全に取り付けられないところもあった。
- 静電気で原料が詰まって中が見えず、きちんと流れているか不安
成形機までの樹脂ペレット搬送用にサクションホースを使用しているが、静電気対策は特にせず、とりあえずつなげればよいと配管していた。そのため、静電気でホースに原料が詰まって中が見えなくなり、きちんと流れているか不安なので、詰まるたびにいちいちホースを叩いて詰まった原料を流していた。
- ホース劣化で交換頻度が多いのに、廃棄物削減を求められている
排水の浄化という時代や業界の流れもあり、塗料の希釈剤をトルエンやシンナーから酢酸エチルに切り替えたが、採用していた塩ビ製ホースが硬化しやすくなった。使い捨てで使用していたので交換の手間がかかり、さらに、環境ISOの社内基準として廃棄物の減量化にも取り組まなければならなかった。
- 竹の子ニップルにバンド締めは挿入しづらく、締め具合も分りづらい
チラーの冷却水を通すのに、ゴムホースを竹の子ニップルでホースバンド締めして配管している。ところが、配管作業をする際、ホースに継手が入れにくく、しかもゴムホースが肉厚なために、どれくらいまでホースバンドを締めればいいのか分らず、とても不安であった。
- 金型の温調温度を上げたら液漏れし、製品にかかりロス発生。
製品の不良率を下げるため、金型の温度を60~80から80~95℃に設定変更した。ところが、温調用の湯の循環用に使っていた ゴムホースの硬化が早くなり、ホースから漏れた湯が製品にかかってしまい、新たなロスが発生してしまった。
- 成形機の配管からの水滴で床が濡れ、すべりやすく危ない。
成形機の配管から、いつも結露し水滴が発生する。これまでは、冷却水の配管ホースに発泡材を巻いていたが、結露するために切れ目より水滴が漏れて床が汚れ、溜まった水ですべったりするために危険で困っていた。