ホースドクターマガジン Vol.36
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ホースドクター 「 工場設備の点検モレ、ミスを無くすには 」 トヨックス
ホースの点検は定期的に行っていますか?
工場設備の点検は、安全、安定操業のためにも欠かすことはできません。
ホースも同様です。定期的な点検を行うことで事故、トラブルが防げます。
突然の抜け、漏れ、パンクなどで大きな問題を起こす前に、点検により
原因を早期に見つけることが重要です。
ホースドクター「 工場設備の点検モレ、ミスを無くすには 」で、
ホース点検のポイントについて解説しています。
是非ご活用ください。
「 大事故、トラブルは小さな原因から始まる 」
安全対策に関するキーワードに「 スイスチーズモデル 」があります。
これは、イギリスの心理学者ジェームズ・リーズンが提唱した、ヒューマンエラーから事故や
トラブルに至るモデルを表したものです。通常は、事故、トラブルが想定される事象に対して、幾つかの防護壁( エラーを防ぐ要素 )を設けます。
この防護壁を何枚も重ねることでエラーを防止しますが、防護壁にある脆弱な部分( 穴 )を全て
すり抜けることで事故、トラブルが起こります。防護壁に空いた穴をスライスしたスイスチーズの姿に
たとえ、スイスチーズモデルと呼んでいます。スイスチーズモデルは、事故の発生は単独の事象ではなく、複数の事象が連鎖して発生すると
いう考え方を表したものです。多くの事故、トラブルは、切っ掛けは些細なものでも、それが次の
原因を作り、積み重なって大きな問題となります。宇宙計画における最大の事故とも言われるものに、アポロ13号のタンク爆発
事故があります。地球から33万km離れた宇宙空間で発生したこの事故の最初の原因は、エンジニアが
1本のネジを外し忘れたことから始まったとされています。その後、電源線の破損や電圧仕様の変更への
対策の怠りなどが重なって、事故に至りました。
このエピソードは、1995年にトムハンクス主演で映画化もされているので、ご存じの方も多いかと思います。
ホースにわずかに空いた穴や、継手についた少しの錆びも、その後の大事故につながるかもしれません。
早期に見つけて対策することが大切です。定期的な点検、お忘れなく。
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